薬局数と処方箋枚数の状況
自宅のすぐ近所にあった小さい個人経営の薬局が先日閉店しました。おばあちゃんとおばさんの2人で運営されていました。薬を買いに行くと、とても親切にわかりやすく説明をしてくれたのが印象的でした。いつも説明を聞きながら、「さすが薬剤師さんは違うな」と心の中で思いました。閉店後、おばあちゃんは年齢の関係(高年齢)もあって引退されたようです。おばさんは、大手のドラッグチェーン店に新たに勤めに行かれているとお聞きしました。これも時代の流れですかね。
前置きが長くなりましたが、ここでは、薬局数と処方箋枚数の状況について気になったので、チェックしてみましたのでご覧ください。
※処方箋枚数・・・単位:万枚/年
※医薬分業率(%)=薬局への処方箋枚数/外来処方件数×100
※参考データ:厚生労働省医薬食品局資料、日本薬剤師会資料
※上記データをもとに当サイト編集部で表・グラフを編集しました。
医薬分業のメリット
以前は、受診した病院・クリニック・診療所で薬も一緒にいただいていましたが、医薬分業ということで、処方箋取扱い薬局に医師の処方箋を持参すると購入することができるようになりました。さて、患者側からすると、一カ所で済んでいたことが、受診+薬局と2カ所行くことになり少し不便になりました。では、この医薬分業にはどういったメリットがあるのか疑問に思い、調べてみました。
まず、厚生労働省(平成23年版 厚生労働白書)によると、『医薬分業とは、医師が患者に処方せんを交付し、薬局の薬剤師がその処方せんに基づき調剤を行い、医師と薬剤師がそれぞれの専門分野で業務を分担し国民医療の質的向上を図るものである。』要するに、医師と薬剤師の業務を分担して相乗効果を出すのが政府の狙いのようです。さて、実際にはどうでしょうか・・・
【医薬分業のメリット】公表されているメリットに利用者(患者)の立場からコメントしてみました。
■薬物療法の有効性・安全性が向上
薬剤師の患者に対する薬の説明、服薬指導による効果。重複投薬の確認。(※処方箋を持参する薬局を1ヵ所に決めておくと処方してもらった薬の履歴がわかるので、アドバイスしてもらいやすいのだろうと思います。でも、実際には複数で受診した場合、複数の薬局を利用する場合が多いので、後で出てくる【お薬手帳】で個人的に管理する必要があるように思います。ちなみに私は、違う医者に行く際に他の医者から出ている薬を持参して見てもらいます。)
■医薬品の在庫管理に気を使わなくて済む
患者に必要な医薬品を在庫が無くても医師・歯科医師が自由に処方できること。(※薬局でも、規模が大きいところは常時在庫があるようですが、小さい薬局は、薬の在庫がなくて他の薬局にもらいに行くことが何度かありました。)
■病院薬剤師(入院患者に専念できる)
病院薬剤師の外来調剤業務が軽減することにより、本来の業務である入院患者の対応により専念することが可能。(※患者の立場からすると、外来も同等に取り扱ってもらえるとよりありがたいです。)
■薬歴管理(お薬手帳)⇒重複投薬、相互作用の有無の確認
薬歴管理を行うことにより、複数診療科受診による重複投薬、相互作用の有無の確認などができる。(※実際には、診察・治療を受けた病院やクリニックの近所の処方箋取扱い薬局で薬をもらうのが一般的のようです。)
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